今日は『空き家相談員』研修会に行ってきました。

空き家問題はこのブログでもちょくちょく取り上げていますが、今後の課題としてはやはり重要なので区役所とかで開催されている無理相談の空き家相談員になろうと研修会に参加してきました。

少子高齢化に加え、住宅供給は減ることなく増え続けていますので益々空き家は増え続けています。

空き家対策特別措置法も昨年5月から施行され、空き家の問題はこれからも注目されていきます。

不動産投資においても、空き家の問題は他人事ではないのです。

空き家が有効活用できるようになれば益々供給過多になるわけで、ライバルが増えれば当然家賃は下落します。
空室がなかなか埋まらないなんてことも容易に想像できます。

空き家が増加した背景には核家族化があげられます。
私たちが幼少期、少年期の頃にはおじいちゃん、おばあちゃんと同居していた家庭がほとんどでした。

万一、世帯主のおじいちゃんが亡くなっても家が必要なくなるってことはなかったのですが、核家族化した現代では、おじいちゃん、おばあちゃんが住んでいた家以外に息子夫婦、娘夫婦が別世帯で住宅を取得しているというケースが一般的になっています。

そうなると住む人間のいなくなった家は空き家となります。
お亡くなりにならなくても、施設に入所したりすると同様です。

こうした家は長い間住み続けられたため建物も老朽化しているケースも多いです。
壁紙や畳を張り替えたりするくらいで賃貸に出せればいいのですが、補修費に多大な金額がかかってしまう場合が多く、そのまま放置されてしまうケースが後を絶ちません。

売却できればいいのですが、自分たちが生まれ育った生家ですから思い出も詰まっており売却に踏み切れないこともあります。

ただただ固定資産税を払い続けることになってしまうのです。

こうした放置された空き家に対して課税を強化する、場合によっては解体も視野に入れてというのが『空き家対策特別措置法』です。
小規模宅地では固定資産税額が通常の1/6に軽減されています。
放置されていると行政が認めればこの軽減措置を解除するというものです。
つまり単純に6倍の固定資産税が課税さらるということですね。
まぁでも、建物は取り壊すわけでその分の評価は0円になるので、6倍というのは大袈裟ですが。

ほったらかしにしないでね。
ほったらかしにするなら税金高くするよというのがこの特措法のポイントです。

実は空き家のまま放置してしまうケースは上記の例だけではもちろんございません。

一番厄介なのが、売却できないケースです。
なぜ売却できないか?
ただ単純に売却需要がないとか、その不動産の土地に価値がないというだけではないのです。

不動産の名義人がお亡くなりになられた際に、その不動産の権利は相続人に移ります。

その不動産は相続人のものになるのです。
当然普通に今まで通りに使用することはできます。
なので、不動産登記の名義人をその亡くなった人(被相続人)のままにしているケースが多くあるのです。

相続人からすれば売却するつもりがなければ不動産登記をすることは義務ではありません。
他人に対抗するための手段だけの話なので、登記がそのままでも何ら不自由なく住めてしまいます。
では、そのままの名義で放ったらかしにすれば何が不都合なのでしょう?

売却しようとした時には不動産の権利証(今は登記識別情報に変わっていますが)と名義人の印鑑証明書が必要です。
当然名義人はお亡くなりになられていますから、印鑑証明書は用意できません。

その場合、売却時には一旦相続人の名義に移す必要が生じます。
これが大変なのです。

相続した時に遺産分割協議書を作っていて、その不動産を誰か一人に譲るということになっていればいいのですが、名義変更してない方の多くはこの遺産分割協議というものを作っていたりはしません。

この場合どうなるか?
相続人全員の同意が必要になります。
全員です。
一人でも同意しなければ売却できません。

相続人の一人がさらにお亡くなりになられていれば、その相続人全員の同意が必要になります。

海外に赴任しているとか、世界中を旅しているみたいな話になればもう話は進みません。

相続登記しないのはもちろん費用がかかるからなのですが、ここで費用をかけなくてもいずれ登記は必要になります。
二次相続、三次相続になればさらに相続人の問題は複雑になりますので早めにしておくに越したことはありません。

こういうケースで相続人が複雑になり、売却したくてもできないというケースも実際にはよくあるのです。

もう一つ、相続人の一人が認知症になってしまった場合も大変です。
その方の同意が得られなければ売買ができないのに認知症では意思表示ができません。
その場合は成年後見人を立てなければいけなくなりますし、その手続きに時間と費用もかかります。

一旦成年後見人を立ててしまうと、その被成年後見人が被成年後見人でなくなるか、その人が亡くなるまで後見人制度は続きます。
後見人が弁護士さんとか司法書士さんならずっとその費用負担は続きます。

そうならないためにも名義変更はきっちりと、売却するなら所有者(相続人含め)の意思表示がはっきりとできる間にしてしまわなければいけませんね。

相続対策というのはこのように、相続税だけの問題ではなく、全ての方に関係のある話なのです。

相続の話についてはまた別の機会に詳しく話しますが、空き家と相続って切っても切れない関係なのですよね、実は。

これからもまたいろいろ勉強して、空き家の問題についてもお手伝いしていきます。