大阪市内には建ぺい率Over、容積率Overの物件が多数存在します。
私は競売の入札サポートもしていますが、競売にかかる物件も例外ではありません。

こういった物件は住居だけでなく、収益物件でも多数見られます。
そうした物件のデメリットって何でしょうか?
一番のデメリットは融資の問題です。
金融機関によっては入口の部分から否定されることも少なくはありません。
つまり融資の土台にも乗らないということがあります。
容積率Overがあまりにも顕著な場合では、ほとんどの金融機関が取り扱ってくれないということがあるのです。

したがって競売の資料を見るときには重要なポイントとなります。
融資が付きにくいということは出口が限られてくるということなので、入札の際には高値では入れづらくなります。

これは逆にメリットにもなります。

収益で利用する場合や、自己居住で売却する予定がない場合などでは、逆に言うと安く購入できるチャンスがあるわけです。
もう一つのメリットとすれば、容積率が超過しているということは建物が通常建築できる面積より広く取れているということになりますから、一部屋多くなっていたりしていて家賃に反映することもできるわけです。

しかも購入物件が500万以下とかの物件なら、次の購入者も現金購入されるケースが多くなりますから出口の面でも何とかなることも多いのです。

収益物件ではどうなのでしょう?
さすがに1億、2億となるとなかなか現金では購入しないでしょうし、万一持っていてもそれを頭金にして数棟買う方がキャッシュフローがよかったりしますので現実的ではありません。

融資が難しいなら買えないですよね?

でも収益物件の場合は取り組んでくれる金融機関があります。
信用金庫とか信用組合などでは守備範囲であったりします。
その代わり地銀や都銀に比べて金利は若干高くはなってしまいます。
それでも容積率Over、建ぺい率Overでない物件に比べて高利回りだったりしますのでそういった物件にも魅力はあるのですよね。

収益物件の融資については各金融機関の取り組み姿勢が大きく変わります。
耐用年数の見方が違えば融資年数も変わってきますし、金融機関が見る評価額によって融資金額も変わります。
自己資金や属性によって金利も一律ではありません。
他行と競合することにより金利が下がるケースもあります。
同じ金融機関と長く取引していても、他行との比較で金利を引き下げてくれることもあります。

前の会社でも最初に収益物件を所有したときに信用金庫で借りた金利は4.2%でした。
そこから4、5年の間に業績が良くなり、他行からの借り換えの提案をいろいろいただけるようになり、最終的には1.9%まで同じ金融機関で引き下げしてもらいました。
3回ほど段階的にですが。

なので、最初に借りた金利でずっと行くというわけでもないのです。
もちろんその間に業績が下がっていたり、所有物件の利回りが低下したりということになれば同じようにはなりません。

借り換えを最初から前提に融資を組むというのは正しいとは思いませんが、先々視野に入れとくというのは大事ですよね。

融資を受けるに際して返済方法も考慮すべきです。
通常住宅ローンなどでは元利均等返済方法の方法が選ばれています。
ただ収益物件の場合は元金均等返済というやり方が本当は一般的です。
元金均等返済というのは、例えば15年返済金利2.4%で1億8,000万円借りた場合なら、毎月の返済額は1億8,000万÷180回で元金部分が100万円。それに初月は年利2.4%分の1ヶ月分0.2%分で36万円。合計136万円が初月の支払いになります。
次の月は元金が100万円減りましたから、1億7,900万円に対しての0.2%で35.8万円+元金の100万円で135.8万円という風に段々支払金額が減っていく方法です。
なぜこの形がいいかというと、家賃収入は年々減少はしていきますし、年数が経過すればするほど補修費がかかっていきます。
その費用を捻出するためには段々支払額が減少していく方が都合いいからです。

ただ不動産会社は元利均等返済で紹介してくるケースが多いです。
これは住宅ローンでも同様なのですが、毎月の最初の支払額は元利均等返済の方が少なくなるからです。
多くのキャッシュフローが残るように見えます。
目に見える支払額が少ない方がよくみえますものね。

でも本来は元金均等返済でキャッシュフローがきちんと回る物件を買うべきなのです。

で、本題に入ります。

建ぺい率というのは、ある土地に対しての建築できる投影面積です。
土地面積50坪で建ぺい率60%の土地の場合、ワンフロアーで最大30坪まで建築できるということです。

容積率というのは、ある土地に対しての延べ床面積の最大限を指定しているものです。
先ほどと同じ土地で容積率が200%の場合、一階部分には建ぺい率最大の30坪、二階も同様で30坪、三階にも同じように建築したとしても合計90坪で容積率目一杯の建築は出来ません。
昔からこういう土地は多かったのですが、違法建築物件(今は不適合物件と言いますが)では建ぺい率の部分を70%とか、80%分建築して、三階分合わせて240%分建っているということなのです。

容積率を考えるときにもう一つ考慮しなくてはいけない問題があります。
それは前面道路の幅員です。
この前面道路の幅員によって容積率は影響を受けます。
前面道路が狭ければその分、最大限建てれる面積を削りますよというのがこの規制です。

住居系の用途地域では前面道路の幅員×0.4
商業系では0.6を掛けて計算します。
例えば前面道路6mの近隣商業地域の場合なら、6×0.6で3.6、つまり最大容積率は360%ということになります。

次に前面道路が3.6mの第2種中高層住居専用地域の場合だったらどうでしょう?

3.6×0.4で1.44?
4m未満の場合はセットバックが必要になります。
その場合、道路の中心線から2m分まで後退しなくてはいけないのですが、両サイドが後退するという前提で4mで計算することが出来ますので4.0×0.4で160%が最大の容積率と計算することが出来ます。

それでも通常は200%でしょうから、少し減少してしまうのです。

宅建の勉強でも必ず出てくる項目ですが、一般の方でなかなかこういったとこまでご存知の方は少ないので、見方が分からないと聞かれることが多いです。

競売の資料を見るときにはこの建ぺい率と容積率に関してはチェックしてみてください。
裁判所の管轄によっては、Overしていますよと書いていないケースもありますので、ご注意を。