今大阪の中心部ではちょっとした不動産バブルになっています。
収益マンションの価格が高騰しているのはしばらく前からですが、最近では区分所有建物、つまり分譲マンションの価格も高騰しています。
収益一棟もののRCのマンションの利回りでは新築なら5%台で売り出されていたりします。
これでキャッシュフローを出そうと思えばかなり安い金利で調達しなければなりませんが、金融機関もきっちりとこれに応え1%前後で35年融資みたいな話がありますので売れてしまうのですよね。
新築アパートでも現在の表面利回りでは7%、最近では6%台でも売りに出されています。
これも先ほどと同様、30年、35年という融資期間で資金調達できるようになってきましたからキャッシュフローが回ってしまうのですよね。
でも冷静に考えてみてください。
金利は固定金利で契約している場合なら金利の上昇はないでしょう。
でも、低金利で融資を受ける場合は変動金利になっていませんか?
もし変動金利なら、金利が上昇したらどうなりますか?
0.5%程度の上昇であれば影響は少ないかもしれませんが、2%、3%上昇すればどうなるでしょう?
1億円の借入で年間200万、300万の利息支払いが増えることになります。
また、家賃は年々下落していきます。
5年後には1割は家賃が下落します。
10年後には2割の下落も覚悟しておく必要があります。
もちろん新築の場合ですよ。
なので長期で保有するつもりなら新築はオススメ出来ません。
所有している間に生み出したキャッシュフローを元本返済に回すことが出来れば、破綻への道は免れるかもしれません。
でも、それなら旨味がありませんよね。
ではどうすればいいのでしょう?
今は金融機関も必ずしも耐用年数に縛られた融資期間になっているわけではありません。
でも以前はそうでした。
もちろん耐用年数を伸ばすというか、返済年数を伸ばす方法はいくつかありましたが。
耐用年数で融資期間が決まってしまう場合、耐用年数の残存期間によって不動産の出口が決まっていました。
例えば鉄骨造で築15年の物件の場合。
鉄骨造で耐用年数は35年になります。
細かく言えば鉄骨の太さで耐用年数は変わったりしますが、ここでは35年で考えます。
築15年の場合、残存期間は20年ということになります。
融資期間が20年組めれば、そこそこ低い利回りでもキャッシュフローは回ります。
でもこれが19年、18年と短くなることによりキャッシュフローが回らなくなっていきます。
そうなると、キャッシュフローが回る利回りで購入しなくてはいけなくなりますから、購入希望者は物件価格を安く指値を入れてくるようになります。
つまり、残存期間を見ながら売却のタイミングを計る必要がありました。
もちろん今でも築年数が古くなってきた物件に関しては同様です。
売却のタイミングを見誤ってしまえば処分出来なくなる可能性も出てきます。
逆に言えば、売却のタイミングをきっちり把握していれば損をしないということになります。
不動産投資で大切なのは購入のタイミングと売却のタイミングです。
ここを間違ってしまうと、いくら道中の利回りが良くても、トータルで見ると損しているということにもなりかねません。
新築物件を購入しても、購入時と同じような融資期間が引き出せるタイミングで売却すれば、同じような利回りで売却できる可能性が高まります。
しかも、新築時はリフォーム費用や設備などの修繕費用もほとんどかかりません。
家賃が下がりきる前に売却するという方法で金利上昇リスク、家賃下落リスクを回避することができます。
なので売却ありきで購入する新築物件なら戦略的には有効だと思います。
不動産投資って、融資ありきで考える場合と、現金投資で考える場合とは大きく手法が変わってきます。
もちろんお客様の属性によって、調達できる金利も変わりますので、投資する物件の種類や築年数なども変わってきます。
調達金利が高ければ、利回りの高い築年数の古い物件や、容積率オーバーなどの非適合物件なども選択肢にいれます。
逆に調達金利が低ければRC造の築浅物件などを狙っていくのがいいでしょう。
RC造の場合、耐用年数は47年見てくれます。
つまり築後12年の建物でも35年の融資期間を組むことができます。
購入側としては、築10年の物件も築12年の物件も大して違いがないのです。
そういうことを考えながら不動産投資をしていくと、表面利回りってそんなに大切ではないということが理解できるのではないでしょうか。
利回りが低い物件は低金利で長期返済で。
高利回りで短期の融資期間の物件は、キャッシュフローが回る調達金利で。
結局出口が見える物件を購入しておけば、損することはなくなるわけです。
ここが大事なのですよね。
あとは、出口が見えているうちに売却することも必要です。
タイミングを間違えしまうと、出口がふさがってしまう場合もありますのでご注意を。

今は絶好の不動産の売り時です。
なので、購入する場合は慎重に物件選びをする必要があります。
競売物件や公売物件も含め割安に手に入れれる物件を購入すべきです。
売却するなら今のタイミングはベストかもしれません。
株と同じで売り時は難しいですが、下がり始めてから売却するより、上昇しているタイミングで売却すれば損をすることはありません。
もう少し待っていればもっと儲かったのにというのはよく聞く話ですが、売却益が出るタイミングで売却出来たというのはベストパフォーマンスなのではと思います。
短期譲渡で税金をたくさん持って行かれるという悩みもいい悩みですよね。
数年前では売却しても残債分も返済出来ないのが当たり前でした。
住宅ローンを利用して購入した不動産などはほぼこのケースです。
競売にかかるケースも後を絶ちません。
でも、中心部に不動産、住宅を所有している方にとっては絶好のチャンスです。
購入した金額以上で売却できる好機でもあったりします。
でもチャンスっていつまでも続かないのですよね。
いつかこの流れは止まってしまいます。
なので、ご購入・ご売却をお考えのお客様、ぜひご購入・ご売却前にご相談ください。