不動産投資家には二種類あります。

1)長期保有で安定収入を望む。

2)短期所有で売却益を望む。

大きく分けるとこの二つ。

売るために買うか、毎月の収入を得るために買うかです。

前者は資産家さんの考え方。
後者は不動産屋さんの考え方です。

といっても、最近は投資家の方々、資産家の方々も不動産屋さん顔負けの人たちも多く登場してきましたから、そういう分け方もどうかというところもあるのですが。

今日もお客様とお話ししていたのですが、所有不動産の売却が決まったというお話でした。

それが、短期間の所有で2割も3割も利益を生み出していたりします。

新規物件を指値して購入し、リフォームして転売。
これが見事に売り抜けているのですよね。

見習わなくちゃ‥

物件が出たらすぐに見に行って、いい物件なら交渉。
何でもかんでも指値を入れるのではなく、自分の指標でこの金額ならと交渉しています。
ネットで物件見つけたら見に行く。
不動産業者さんからももちろん物件の持ち込みはあります。

その中で折り合いのついた物件を購入していってるそうですが、やってることは完全に不動産屋さんです。

それできっちり利確しているのですから、不動産屋のみなさんも見習いましょうね。

ただこんな感じで自分なりの指標を持ち、タイミング良く売却する。
みんながみんなできるわけではありません。
売買の経験、購入だけでなく売却の経験をいくつも積んでいるからこそできる業です。

最初から転売目的で不動産投資をしようというのは容易ではありません。
そんな話を不動産屋さんにしたところで、まさに鴨がネギを背負ってきているようなものです。
『この物件はいいですよ。この地域は人気がありますので買い手もすぐにつきそうです。』
などと気軽に勧められ、いざ売却するときには
『この金額なら売れると思ったのですがねー。少し金額を下げましょう。』
そういって価格を下げられて
『あれっ。利益がほとんどないぞ。』
ってことも。
計算したら不動産屋さんがもらってる仲介手数料が、購入時に往復の手数料。
売却時にも往復の手数料。
結局儲かってるのは不動産屋さんだけって話にもなります。

先日もそんな話のご相談を受けました。
リフォーム後の売却予想価格は私の見立てで1280万円。
今の売出価格が1000万。
これが900万くらいで買えますと話を不動産屋さんが持ってきたそうです。
リフォームに必要な金額はざっと200万円。
購入時に登記費用、仲介手数料などで70万円ほど。
売却時の仲介手数料等で40万円。
リフォームで200万円。
原価は1210万円。
予定通り1280万円で売却できたとして利益は70万円。
そこから短期譲渡で税金納めたら40万円ちょっとの利益です。
かたや不動産屋さんの利益は購入時に約70万円。
売却時にも95万円ほど。
165万円も業者が儲けてリスクなし。
買い手さんはリスクがあって利益は40万円。
割りに合わないですよね。
予定よりも高く売れて1380万円で売却できても不動産屋さんより利益が薄くなります。

こんな話に乗っからないよと思っているかもしれませんが、相手は個人のお客様だけでなく半分素人の不動産屋さん相手にこういう売り方をしている業者さんも少なくはありません。

免許下ろして看板背負っているプロなら、判断するのは自分なので放っておきますが、一般の方にこういう売り方するのはどうなのかなと。

これが購入から売却までの間に『家賃収入』というものが挟まれば別ですよ。
『今売却しても利益40万円。』
『5年後に売却したら、その間の賃料収入があるのでその分が丸儲け。』
となれば話は別ですよね。

転売目的ではなく、転売も視野に入れてという買い方がベストだと思います。

転売目的だけで物件を探すと意外な落とし穴にはまることもありますからね。

あくまで不動産投資は家賃収入がメイン。
売却益はおまけ。

この考え方をしている限り、損失を出す可能性は限りなく少なくできます。

逆に転売を視野に入れずに長期保有だけを考えて物件を購入していても落とし穴にはまることもあります。
家賃の下落、賃貸需要の低下などで思ったより収益を生まなくなることも出てきますからね。

その時に売却しようとしてももう手遅れです。

常に二方向から物事を見ることをお勧めします。
『所有する』
『売却する』
この選択肢を常に持てておれば怖いものなしです。

不動産は最後に売り抜けて初めて利益ですから。

利益を生まなくなる不動産を所有しているだけでも毎年固定資産税はかかります。

空き家問題がその最たる例です。

そうならないように、タイミングよく売却しなくてはいけませんからね。

購入物件をきちんと吟味してご購入ください。

それではまた。



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