最近また

『買う方がいいの?それとも賃貸のままの方がいいのと?』

こういう相談がありました。

個人的見解でいうと、そりゃライフスタイルの違いなんで一概には言えませんよ。

なんですが、それを言ってしまえば元も子もないので、今日はどっちかいいかというのを検証してみます。

住宅を購入して失敗するケースを見てみますと、
①自分のキャパ以上の物件を購入してしまう。

②住宅購入で貯蓄のほとんどを使い果たしてしまう。

③そもそも購入計画に無理がある。

今まで賃貸で家賃7万円で満足して生活していた人が、住宅ローンで9万円も10万円も払い続けると一気に生活は変化します。

マンションと戸建で光熱費は変わりますし、毎年の固定資産税も購入した場合は必要になってきます。

その分住宅ローン控除で年間30万円も40万円も返ってくればその足しにはなりますが、年間10万円程度の還付なら毎年家計から吐き出ししていくことになります。

まず、自分がいくらの住宅ローン控除を受けれるのかを知っておく必要があります。

住宅ローン控除は、正式名は『住宅借入金等特別控除』といい、年末の住宅ローン残高の1%を上限として所得税、住民税から還付を受けることができる制度です。

一般の住宅と認定住宅とでは上限の額が異なっており、平成30年現在から平成33年12月までは一般の住宅4,000万円、認定住宅で5,000万円の控除対象借入額となっています。

認定住宅かどうかの選別は①認定長期優良住宅又は②認定低炭素住宅かで判断します。
この場合は最高で年額50万円までの住宅ローン控除が受けられるということです。

年末ローン残高の1%、このことは大抵の方は知っていますが、ローン残高の1%分をそのまま控除してもらえると思っている方が大半です。

でも実際はそうではありません。
所得の少ない方、扶養家族の多い方は、支払うはずの所得税、住民税の範囲内でしか受けることはてきませんし、個人から中古住宅を購入した人は控除対象借入額は2,000万円まで下がります。

ということは、最高でも年間20万円までしか控除を受けれないことになっています。

あくまでこの住宅ローン控除の枠拡大は所得税が8%になる、10%になるときのための特別措置で、消費税がかからない個人の住宅購入には影響しないからです。

*認定住宅の場合は個人から中古住宅を購入した場合でも3,000万円まで控除対象借入額はアップします。

住宅ローン控除の計算方法は
①年末の住宅ローン残高の1%を算出する
②ローン控除前の所得税額をそこから控除する
③まだ控除額が残っている場合は、所得税の課税総所得金額の7%(最高136,500円まで)を翌年の住民税額から控除できます。

年末に会社からもらった源泉徴収票を見ながら計算するのがいいでしょう。

頼りない不動産営業マンはたくさんいますので、本当に自分がいくら控除を受けれるか、またその恩恵を受けることができるのかをきちんと知っておく必要があります。

ここで住宅ローン控除を受けれることが分かればそこから資金繰りです。

ただ、自営業者さんなどの場合で購入のタイミング2、3年だけ所得を増やしその後所得を減らす予定の方の場合は、所得の変動によって控除額が変わりますので注意が必要です。

住宅ローン控除の恩恵を受けることができ、その分で固定資産税、光熱費の上昇分は賄えたとして、賃貸のとき以上の支払額で住宅ローンを組むことはあまりオススメしません。

賃貸住宅の場合は、建物が老朽化したり設備が故障しても大家さんの負担で修復してもらえます。
でも自分が所有する建物ならもちろん直すのは自分です。

給湯器が故障した、キッチンから水漏れしている、屋根から雨漏りが。
こうした修理費用もいつ、どのタイミングで起こるか分かりません。

なので、貯蓄全て使い果たして住宅購入をしてしまうと、子どもの教育資金や老後の生活資金として貯蓄していた分も使い果たしてしまうことになります。

結局賃貸の方がいいってこと??

そんな感じの話に進んでいますが、決してそういうわけではありません。

よく見られるケースとして、
新婚さんで借りたマンションがあり、子どもさんが生まれ、入学するタイミングで住宅購入に踏み切る、こういうケースです。
今までは50平米ほどの2DK、2LDKで満足して住んでいたのに、住宅購入となると100平米ほどの4LDKに。

家賃と住宅ローンの支払額がさほど変わらないから、将来のこと考えて・・・

もしこのまま賃貸住宅を選んでいたら、5年後、10年後100平米の4LDKに引っ越ししていましたか?

たぶんしていないですよね?

100平米もある4LDKの賃貸住宅ってほとんどありませんし、あっても家賃は15万円、下手したら20万円はします。
*大阪市を基準にして書いています。

賃貸なら選ばない選択肢を住宅購入で選んでしまうから、生活に変化が生まれます。

家が広くなれば家具も欲しいし、電化製品も大きいものに買い換えたくなりますよね。

バルコニーや裏庭に子どもの遊具も置きたくなります。

今までは部屋が狭くなるからといって我慢していたものが、どんどん増えていきます。

これが失敗の始まりです。

日本の住宅市場は、
『買ったら最後まで住む。』
『これが最初で最後の家。』
こんな考え方が一般的です。

なので、
『せっかく一生に一度の高価な買い物だから新築がいいな。』

こんな考え方になるのですよね。

家は投資の対象じゃなく、自分の居場所。
こう考えるからこうなってしまいます。

でも本当にそうでしょうか?

中古住宅市場を活性化するために、インスペクションの制度が始まりました。

スクラップ&ビルドの時代ではなく、中古流通の時代へと変化しつつあります。

今メルカリとかで中古品の売買が個人間でも活発になってきています。

洋服であったり、小物であったり、家電であったり。

それが住宅市場にも波及していくとは思いませんか?

そうなると、一生涯の住処ではなくなるわけです。

家族構成によってどんどん住み替えるライフスタイル、こんな時代に行く行くは変化していくでしょう。

今は新婚なので2LDKあれば十分、子どもが結婚して巣立っていったので夫婦二人なら2LDKで十分、こんなニーズに応えるのは今はマンションしかありません。

戸建は3LDK、4LDKが当たり前、誰が決めたのでしょうね?

2LDKの戸建、その分割安。

賃貸と同じくらい、もしくはもっと安い金額の住宅ローン支払額で購入ができる。

そうなれば住宅市場はもっと広がるのではないでしょうか。

そして、そういった住宅が中古市場に登場し、もっともっと中古住宅流通を促進してくれれば。
そんな期待を込めつつ今日は書いてみました。

『せっかく家を買うなら広いところで。』
『友だちが遊びにきたこと考えて駐車場は2台分で。』
こんなバカな発想をしたらダメですよ。

身の丈にあった物件を購入している限りは、住宅購入で失敗はありません。

家賃より支払額が安くつくなら購入すべきです。

そして、近隣相場が上昇したなら売ればいいんです。

自宅を売却し利益が出ても、3,000万円までなら特別控除がありますので非課税です。

こんないい投資物件はないですよね。

株式投資でも分離課税で20%ですから。

将来売却することも考えて購入する。

これが一番の正解ではないでしょうか。

値上がりしなければそのまま住んでおけばいいことですからね。

賃貸と購入どっちがいいという話でしたが、買うか買わないかではなく、どんな物件を買うか、いい物件がないなら賃貸で。

これが私の結論です。

みなさまのマイホーム探しも応援します。

土地探しから建築屋さん、設計士さんのご紹介までさせていただいております。

住替えのお客様には、売却のお手伝いはもちろん、仮住まいのお部屋のご紹介まで、何でもお手伝いいたします。

住宅ローンのご相談も随時受け付けておりますので、ぜひご予約の上お越しください。

お待ちしております。

今週の土曜日は こちらの物件でオープンハウスの現場待機をしていますので、ご相談事ありましたらご来場くださればご対応いたします。

宣伝をかねて。(笑)

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