飲食店を開業する際に、1日にどのくらいの来客があって、単価がどのくらいで、原価がいくらかかって・・・

こういう計算はさすがに誰でもしますよね。

お店のコンセプト、主婦向けのお店なのか、若い女性をターゲットにしているのかも決めますよね。

将来的には2つ、3つお店を持ちたいな。

東京に出店したいな。

こんな夢を持ちながらコツコツと夢に向かって努力をしていくはずです。

不動産投資も同じです。

毎月どのくらいの収益が見込めて、対する支払いは毎月どのくらいになるのか?

所有した賃貸物件のターゲットは学生なのか、社会人なのか。

満室稼働させて行く行くは2棟、3棟のマンションオーナーになりたいな。

そう思って始める方は多いと思います。

飲食店を開業する際にはメニューを考案したり、料理の修行をしたりお店のデザインに凝ってみたりするはずです。

以前、お客さまで飲食店を開業した方がいらっしゃいました。

サラリーマンを脱サラしてトンカツ屋さんを始めたいということで店舗をお探しに来られました。

『どこかで修行されたのですか?』

と尋ねると

『いいえ。知り合いにお肉屋さんがいて安く仕入れるので始めようかと。』

こういう返答でした。

『お店の改装はどこまでされるつもりですか?』

と尋ねると

『できる限り安く済ませたいのであるものはそのまま使います。壁も天井も塗装でなんとかなるのではないかと思っています。』

私は少し言葉に詰まってしまいました。

味で勝負するのならともかく、トンカツ屋さんで修行したわけでもなく、専業主婦として毎日料理をこなしたわけでもなく店舗の雰囲気で勝負もしない。

『どうするつもりなんだろう?』

こう思っていましたが、

(安く仕入れれるなら価格で勝負するつもりかな?)

(ひょっとしてテイクアウトとかも考えているのかな?)

開店して驚いたのが、メニュー表に乗っている価格は近隣のお店にほとんど似通った価格でした。

(あっ。普通の値段だ・・・)

開店祝いで訪れて食べた感想は

(まずくはないがおいしくはない・・・)

このお店どうなったと思います?

みなさまのご想像通り数ヶ月で閉店しました。

飲食店っておいしいだけでも流行らない、お洒落なだけでも流行らない時代です。

安いだけでももちろんお客様の波は長続きしません。

賃貸業も同じだと思います。

賃料が安いだけでは入居者は選んでくれません。

きれいで清潔で安い物件。

駅から近くて安い物件。

高くてもそれだけの価値がある物件。

魅力的な物件しか選ばなくなってきています。

それは物件が豊富な時代になっているからです。

山登りして一軒だけポツンとある喫茶店があれば立ち寄りたくなりますよね。

でも、下山してたくさんある飲食店の中からでもそのお店を選んだかというとそうではないはずです。

需要と供給のバランスの問題です。

3点ユニットの1Roomマンション。

昭和の後半から平成の頭くらいまで、効率よく家賃を稼ぐ間取りとしてじゃんじゃん建てられました。

20平米ほどのバス・トイレセパレートの間取がこの後に続きました。

3点ユニットとの差別化で、同じような間取りの物件ばかり多く建てられました。

この間取りで差別化できなくなれば、今度は脱衣所付の1Kです。25~6平米の1Kです。

時代に取り残された間取りの物件は大きく家賃を落としました。

大阪市内でも中心部を外れれば、時代遅れの3点ユニットの1Roomがゴロゴロ。

敷金、礼金0、家賃2万円台の物件もたくさんあります。

脱衣所なしの1Kも敷金、礼金0、家賃4万円台、安ければ3万円台で募集しています。

間取りって20年で時代遅れになっています。

ちょうどその頃には水回りの交換の時期にも差し掛かります。

キッチンや浴室なども交換の必要が生じる時期です。

だって分譲マンションなら10年で大規模修繕、悪くても15年で大規模修繕です。

賃貸マンションも同じです。

この築年数の物件を買うならこの辺りの修繕費用を見ておく必要があります。

初年度からコツコツと積み立てていれば何の問題もないはずなのですが、ほとんどの場合その余裕がなく何となく運営を続けます。

年数が経つと空室を埋めるのに苦労しだし、挙句の果てには売却せざるを得ないという選択肢に直面します。

なぜこうしたことが起こるのか?

目先の事しか考えていないからです。

20年先まで物件を所有しておこう。

将来自分が定年退職したときに、自分の代わりにお金を稼いでくれる物件を育てよう。

こういう意識を持っていないからです。

目標設定というのは、将来自分がどうなりたいか?

何のために不動産を所有したいのかということです。

何年間保有するのか?

いくらの収入を確保したいのか?

賃貸不動産を長期間にわたり所有していると家賃収入は減少していきます。

建物が古くなり間取りに競争力がなくなってくるからです。

でも悪いことばかりではありません。

遅滞なく支払いを続けていれば。

所有物件の収支の状況が黒字なんだよときちんと立証していけば。

借入している金利の引き下げは可能になってきます。

収入が減ったのなら、その分返済額を下げればいいのです。

5,000万円借入(金利3.5%)し、20年間で返済すると毎月の返済額は約29万円になります。

この金利が1%下がれば毎月の支払いは26.5万円となります。

仮にこの物件の家賃収入が毎月40万円だったとして、家賃が5%下落し38万円となってもその分をカバーできることになります。

ここで問題になるのが、金利の引き下げをしてくれる物件なのか?

借り換えで他行が金利を引き下げてくれる物件なのかということです。

金融機関が引き下げの提案を了承してくれる要素としては

①遅滞なく返済できていること

②他行に借り換えされる可能性があること

この2つがあげられます。

つまり、自分のところが金利を引き下げなくても、よその金融機関が相手にしないお客さまであれば金利を引き下げる必要が生じないということです。

そりゃそうですよね。

金銭消費貸借契約書で金利はきっちり明記されているわけですし、契約上はそのままの金利で何の問題もないわけです。

長期プライムレート、短期プライムレートどちらを基準にしているのか、また自行の基準で金利を変動させるのかは契約によって異なりますが、そこが変動していなければ金利を下げるということを自ら行うわけがありません。

下げる理由とすれば、よそに取られるのがイヤだ。

これだけの理由です。

なので、よその金融機関が取り組まないであろう物件。

容積率OVERが顕著な物件、築年数が古く耐用年数が経過している物件などは容易に組み換えや金利の引き下げはしてくれません。

まぁこれも多少のテクニックがあって、見せ方の問題で何とかなる場合もあるのですがね。

家賃収入が低下してきたタイミングを見計らって交渉してみるのもアリかなということです。

長期ビジョンで物事を考えたときに、こうしたローンの組み換え、また資産の組み換えをいうものも必要になってきたりします。

ローンの組み換えにしても資産の組み換えにしても、物件の担保力が必要になってきますのでこの辺りの見極めも必要になってきます。

10年先も20年先も不動産賃貸業を営んでおこうと思うなら、不動産の知識を身に付けましょうということです。

居酒屋さんを10年経営していて、料理の、経営の素人ということはないですよね?

パン屋さんを20年やっていて、パンも焼けないということもないですよね?

それと同じで、不動産を賃貸して家賃収入を長期に渡って得ようとするなら、不動産賃貸業のプロを目指しましょうということです。

賃貸業のプロ。

それは、満室経営黒字経営です。

簡単なことです。

満室大家さんになるためには、不動産管理業者にまかせっきりでは無理ですよ。

今どんな間取りが流行っているのか?

今どんな設備が必要とされているのか?

自分の不動産の立地にはどんな学校があって、どんな企業が近くにあるのか?

ターゲットをどこに絞っていくのか?

市場調査現状把握です。

会社経営と同じです。

不動産投資をビジネスとして捉えるなら、ぜひ実践してみてください。

調達金利の交渉も会社で経費の見直しをすることと同じです。

不動産オーナーになった=経営者になった

こういう気持ちで取り組める方は必ず成功します。

不動産オーナーになった=富裕層の一員になった

こういう勘違いする方は間違いなく失敗します。

オーナーになった地点がゴールではなく、スタート地点に立ったという認識で取り組んでください。

安定した収益を得れるようになって初めて目的達成です。

未来永劫この収益を得ることが確保できれば成功です。

そのためには日々勉強を怠らず、情報取集を怠らず、経営者としての手腕を発揮してください。

まずそのための第一歩として、自分がなぜ不動産投資を始めようとしているのかという目的を明確することです。

目標設定さえできれば、あとはそこに向かって歩んでいくだけですので。

ゴールを目指して一緒に歩んでいきませんか?

ご相談お待ちしております。

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