日本の人口減少は先日のこのブログでもご紹介した通りです。

もう一度ご覧になりたい方はこちらから。

そして、賃貸住宅の建築着工戸数も減少はしていません。

着工件数

なぜこんなことが起こるのでしょうか?

通常は需要と供給のバランスによって、需要が不足しているから供給を増やし需要を補うというのが普通です。

今の賃貸住宅建築の需要は需要がないのに無理やり掘り起こしているだけの需要です。

まずは相続税対策のアパート建築。

相続税対策という名のもとに、節税対策の一環として賃貸アパートに目を向けられました。

遊休地と建付地(アパートや戸建など建物が建っている敷地)との評価額との乖離を利用したスキームです。

さらに借入金を起こし資産と債務のバランスを変化させることにより大幅に相続税対象額を引き下げることができるというものです。

これは、目的は相続税対策であるため建築したアパートの収支よりも、どれだけの額を節税できたかというところに視点は移ります。

自分が元々所有していた敷地にアパートを建築したのに表面利回りが7%とか8%とか・・・

それでも建築主は

『相続税がだいぶ儲かった。本来なら〇千万円納めるところが〇千万円に減った。』

と大喜びです。

この相続税対策の勉強は数年前からいろいろなところで開催されていました。

地主さん向けから不動産会社向けまで・・・

不動産会社に向けて開催していたセミナーは、要はこういう手法でアプローチすればビジネスチャンスになりますよというものです。

税理士さんが自分の顧客だけでなく新規の顧客開拓に向けて不動産会社を巻き込んだわけです。

もちろんハウスメーカーや金融機関までも。

今でも全国各地で新築のアパートが建築されています。

賃貸需要のない地域でも。

都心部へどんどん人口流入が進んでいる今の世の中、地方で賃貸需要など発生するのでしょうか?

もちろん最初の頃は目新しいですし、どんな地域でも賃貸物件を探しているお客様はいますので満室になるかもしれません。

でもそのお客様が一巡したらあとは取り合いでしかありません。

一棟目が成功すれば二匹目のドジョウを狙って、どんどんアパートが建築されます。

『このアパートはすぐに満室になりましたよ。他にも待っているお客様がたくさんいます・・・』

そう実績を見せられてついつい

『私も建てよう。空き地を遊ばしていても仕方ないから。』

どんどん空き地だらけの町がアパートだらけに・・・

元々賃貸需要の少ない地域ではすぐに飽和状態です。

こうして何年か経った後には

『空室率が増えたので、借上げ賃料を下げさせていただきます。』

管理会社からこういう話が・・・

アパートを建築して相続税が下がり、なおかつ毎月いくらかの収入が入る。こんな夢みたいな話があるんだと思って食いついた人はそこで現実に戻されます。

毎月いくらかの収入どころか、毎月の支払いに窮することになったり、毎月別の収入から補うことになったり・・・

すでに投資用ワンルームを新築で購入した人はすでにこういう循環に入り、物件を損切りして手放したり、中には競売にかけられるケースも後を絶ちません。

アパート建築もあと数年後にはこういう話が多発するのではないでしょうか?

でも金融機関は大丈夫です。

しっかりと担保を取っていますし、いざとなったらその物件だけでなく他の保有物件も処理し保全を図ります。

またその物件の支払いに窮しても補える属性を持っている方に貸し出しています。

高属性のサラリーマンとかですよね。

給与差し押さえができますから。

今までの話を聞いてどう思いますか?

『銀行が紹介してくれた案件だから大丈夫。』

『税理士さんの紹介だから大丈夫。』

こう思っている人は世の中にたくさんいます。

でも、一番怖いのは・・・

不動産投資はビジネスです。

投資ではありません。

『いかにして満室稼働させるか?』

『いかにして収支をプラスに持っていけるか?』

所有した不動産の資産価値を上げることも必要ですし、常にフル稼働させることが目的です。

『自分ならこうして収入をUPできる。』

『自分ならこうして収支を改善し、資産価値を向上できる。』

こう思って購入すべきです。

将来にわたり競争性のない物件

例えば20㎡そこそこの単身向け物件や、駅から徒歩圏内では厳しい物件。

若者の街離れが進んでいて賃貸入居層が減少している地域などは厳しいのではないでしょうか?

最近ご相談で多いのが地方の戸建て投資です。

表面利回りが高く見込めそうな感じがしますので、ご相談があとを絶えないのですが、根本的に

『売買の需要もないのでそこまで物件価格が安いのですよね。』

『ということは、賃貸需要はあるのでしょうか?』

という疑問です。

200万円、300万円で一戸建が購入できる地域で4万円も5万円も家賃で払うお客様がそんなにいるのでしょうか?

何人かはいるでしょうね。

でもそのお客様が自分の物件に入居してくれるかどうかは分かりません。

そのあたりのリサーチはしていますか?

物件近隣の賃貸業者さんに出向き、賃貸需要や賃料相場の聞き込みはされていますか?

物件を内覧して購入申し込みを書く前に、せめてそのくらいのリサーチはした方が・・・

『すぐに買付書かないと他に取られてしまいませんか?』

もしそう思うなら、物件を見に行く前に電話で業者さんに確認すれば済みます。

たぶん、今書いていることって不動産投資を事業として考えていたとしたら当たり前の話です。

でもそれくらいの動きはしていかないと、今後の激流の流れについていけなくなります。

不動産投資は簡単??

『はい、簡単です。始めるのは。』

事業、ご商売、起業すべて同じですが、始めるのは簡単です。

継続していくことが難しいのです。

不動産投資も同じです。

継続していく自信がないのであれば、やめておいた方がいいと思います。

もうすでに始めてしまっている方はやめれないので、売り時を見極めてください。

20年、30年後の老後資金にと思って不動産投資を始めた方、今のまま、無知のままで老後の資金を稼げるほど甘くはないと思います。

ただ、今からまだ数年は物件の売り時は続くでしょう。

その間に売却してしまうか、継続して不動産賃貸業をしていくために学んでいくかはご自分の判断です。

不動産投資はあくまで事業として参入してくださいね。

そのためには、管理費や電気代などの経費の見直しや、どうやったら内覧者に気に入ってもらえるような部屋づくりをしていくか、また借入金で購入している場合は借り換えや金利の引き下げ交渉などやるべきことはたくさんあります。

賃貸オーナー、家主ではなく、1事業の経営者としてぜひ今後も勉強していってくださいね。

今後もこのブログをご覧いただいて。

それではまた。




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