『趣味は何ですか?』
『うーん。何でしょう?』
『仕事かな。。。』
最近こんな会話がありました。
ゴルフももう3年くらいしてないし、ギャンブルはもう全くといっていいほどやらなくなったし、釣りはできないし、食べ歩きするほどグルメでもない。
旅行は好きだけど、最近はゆっくり旅行する時間も取れていないので、これも趣味と呼ぶには少しはばかられる。
麻雀は昔競技麻雀の大会や試合によく出かけていたほど好きなのですが、最近は全く打ててなく、というより長時間プレイしますので今はその時間が全く取れません。
阪神タイガースは大好きで年に数回は甲子園に応援しにいきます。
でもここ2、3年はもらったチケットでしか行っていません。
これも趣味というには頻度が少ないような気もします。
『時間を忘れて没頭する。』
これが私の中での趣味の定義です。
そう考えると趣味=仕事になってしまうのですよね。
仕事に集中している時は、何時間でも、夜中になっても没頭しています。
セミナー直前のレジュメを作っているときなどまさにそんな状態です。
『仕事ばっかりしていてしんどくない?』
よく言われます。
でも仕事が忙しくて休みが取れないより、仕事が全くなくやることがないストレスの方がきついです。
そんな状態になれば不安で不安で、情緒不安定になってしまいます。
貧乏性なんですよね。
じっとしていれない。
仕事することは苦にはなりません。
むしろ楽しんでいます。
パズルを解くようにお客さんに合った提案の仕方、ニーズに合った物件を探しています。
それにお客さんとお話しすることをとても楽しめています。
不動産業に長いこと従事していると、同じ業界の人たちや建築関係の方などには多く知り合えます。
でもその他の業界の人たちと知り合うことが逆に少なくなってしまいます。
お客さまってほとんど他業種の方です。
自分の視点や思考回路と全く違う角度から物事を分析する方もおり、その方が持っている知識や知恵も私が全く持ち合わせていないものだったりもします。
そういう方々といろいろお話しさせていただくことでとても勉強になり、刺激を受けます。
業界は違えど、成功者の考え方、物事の捉え方はとても勉強になります。
一つのニュースがあったとして、受け止め方はみな同じではありません。
同じ情報を発信しても、読み取り方によって反応は様々です。
でもそれが当たり前なんですよね。
みんな同じであれば個性など生まれません。
不動産って一つ一つ同じものはありませんから楽しいのです。
今新築の分譲マンションってAタイプから始まりFやJなど数多くのプランが混在しています。
昔の公団住宅のように隣の部屋もその隣の部屋も同じ間取り、というマンションも少なくはなりました。
中古なら同じ間取りでも内装の状態や価格が同じではありませんから、このマンションのこの広さはこの価格で決まりというわけでもありません。
なので少し個性的な人の方が、不動産投資には向いているのです。
『私は他人によく変わってるね。』
と言われちゃいます。
でもこれは私にとっては褒め言葉です。
他人と同じくくりにされることを嫌がります。
というより、他人と同じことができません。
例えば工場とかの流れ作業を黙々とこなすことは苦手です。
面白くないセミナーや講義を集中して聞くことができません。
興味があることには夢中になって前のめりになり話を聞きます。
こう考えるとただの子どもです。
好奇心旺盛な幼児と何ら変わりがありません。
ただ興味あることが、アンパンマンなのか不動産に関することなのかだけの違いです。
何かに特化していけば周りの人と比べて何らかのアドバンテージが生まれます。
プロの世界って例えばスポーツでいうと、野球やサッカー、テニスなど、趣味でしている方は多いと思いますが、プロ野球選手やプロサッカー選手、プロテニスプレイヤーなどもその世界に特化してお客さんを魅了し、その報酬として大きなお金を生み出します。
私たちの仕事、不動産でも最近では多くのサラリーマン大家さんが誕生し、異業種からもどんどん参入してきています。
野球やサッカーみたいにテレビ放映はありませんし、みなさんがどのような金額で物件を購入し、どのくらいのキャッシュフローが残っているのかを知る方法がありません。
仲のいい大家さんとお話ししても、
『事細かく正直に教えてくれる方』
『内装工事など支出した金額を話さずに購入した金額、安く買えたということを強調する方』
『かかった金額を大げさにお話しし、お金をかけたと誇張する方』
などいろいろなタイプの方が存在します。
なので実際のところは自分でやってみないと分からないということです。
内装工事業者、建築業者でも
『最初安い金額の見積もりを出して、後から追加注文、追加請求で結局高いたという業者さん』
『うちは追加請求したくないのでこの見積もりです。ここから工事内容によっては予算以下になりますのでといいながら、工事完了してもそのままの請求書を送ってくる業者さん。』
いずれにしても
『えっ?言ってたことと違う・・』
発注して工事をさせてみないと分からない。
何事も経験です。
安いけど手が悪い。
安いけど仕事が遅い。
という業者さんより、
逆に
価格は安くないけど仕事はきっちりしてくれる。
仕事が早い。
こういう業者さんの方が安心して仕事を任せることができます。
でも賃貸経営していく中では経費を抑えていくことも大切ですよね。
このバランスが実に難しい。
不動産の賃貸管理にしても然り。
価格勝負をしてくるところは、それしか売りがないということです。
餅は餅屋と言いますが、不動産屋さんならどんな不動産のことでも相談して大丈夫かというとそうではありません。
不動産業者の中には
不動産売買(居住用)の購入者メイン
不動産売買(居住用)の売主側メイン
不動産売買(居住用)売主
投資用不動産仲介メイン
投資用不動産売主
土地仲介
競売物件サポートメイン
賃貸仲介(借主側)
賃貸管理(貸主側)
事業用不動産仲介
などとざっくり分けてこんなに分類されます。
その他にもコンサルティング業務として活動している業者さんや、借地を専門にしている業者さん、立ち退きなど地上げ専門の業者さん、リノベーション物件だけ扱っている売買売主、仲介、賃貸仲介会社さん、店舗専門の仲介会社さん、社宅代行など法人契約に特化した会社さん、多種多様でしょ。
不動産会社と一括りにしても、それぞれの会社がやっていることは違っているのです。
投資用不動産を中心に扱っている会社さんでも
投資用ワンルーム(新築)
投資用ワンルーム(中古)
中古一棟マンション
中古アパート
新築アパート
戸建
区分所有建物
それぞれ何かに特化している会社さんが多いです。
それは物件の収集の手間とか、購入時の融資付のことを考えると一つの業務に集約する方が効率的だからです。
でも例えば年収400万円の方が投資用ワンルームを購入しても大した節税効果が得れませんし、自己資金500万円の人が戸建を現金購入してしまえばもう自己資金はなくなってしまいます。
自分に合った投資方法を選ばないとダメなのです。
不動産投資で大切なのは、将来のビジョンと自分の属性の把握です。
『友人のAさんがこの不動産から物件を購入してうまいことやっているらしい。だからオレも。』
これではダメなのです。
Aさんにとって最適な不動産物件でも自分にとって最適だとは限りません。
物件価格1億円、RC造の築10年、表面利回り8%のマンションがあったとします。
Aさんは金利1%で30年融資が受けれるとすると毎月の支払いは321,600円。
8%の利回りなので毎月の家賃収入は満室時で666,600円。
返済比率は50%を下回っているので十分キャッシュフローを生みます。
一方Bさんは金利4.5%、同じく30年ローンでしか組めません。
この場合の毎月支払い額は506,600円。
ここに毎年の固定資産税、毎月の管理費だけでほぼ手残りはなくなります。
さらに空室が生じると内装工事、業者に支払う手数料が発生します。
ここまで極端ではないけども、Aさんは資産状況がいいので物件価格の満額融資を受けることができ、Bさんは2割の自己資金が必要だと言われたりとか。
2割と諸費用が自己資金だとすると最低でも2,500万円ものお金が必要になります。
その人の属性によって融資条件は大きく異なりますから、誰でも同じシュミレーションが組めるわけではありません。
安い金利で調達できないのなら、もっと高利回りの築年数の古い物件を狙う。
自己資金の少ない人なら、融資の評価が付きやすい物件を狙う。
人によって狙う物件も、調達する金融機関も変わってくるのです。
きちんと自分で属性を把握し、自分の特性を理解している人は種別ごとに特化した不動産会社に相談に行かれるのがベストかと。
そうでなければ、何かに特化した会社に相談に行ってしまうと、自分たちが勧めたい物件に誘導されてしまうだけです。
不動産業者選びも内装工事業者選びも大切なんです。
その会社の特色、特徴を理解し、その強みを利用する。
場合場面に応じて適正に応じて使い分ける。
不動産業者も工事業者も頼りっきりになるのではなく、うまく利用するようにしなければなりません。
金融機関も同じです。
自分の属性だけでなく、物件によって使い分ける。
大家業って片手間で儲かるというイメージをお持ちかもしれません。
もちろんそこから始めることはごくごく普通の話で、いきなり全てのことを自分で始めていくことは容易くはありません。
でももしあなたが、サラリーマンを引退して大家業として独立起業をしようとするなら、それではダメです。
起業する=プロです。
プロであるからには全てのことを自分でマネージメントすることが必要になります。
それがうまく不動産会社や工事業者と付き合うこと、金融機関と付き合いをしていくことということになります。
なので、私も含めうまく利用してください。
プロでも最初から一流なわけではありません。
プロ野球選手でも新人の時は先輩選手の背中を見て成長します。
コーチの指導も必要です。
私が先輩選手なのかコーチなのかは分かりませんが、時にはそういう人も必要になるでしょう。
なのでご相談お待ちしてますね。
それでは。