先日民泊に関する政府案で、全面解禁の代わりに一年の稼働日数を180日以内に制限するという意見が出ています。
これについて代行業者さん、ホストさんといろいろな情報交換をしていますが、その中で残りの日数をウィークリーにとか、マンスリーに使用できないかという質問をよく受けます。
もちろん私が不動産屋さんということを知っているため、宅建業法的にどうなのかということを聞いてきています。
ではどうなのか?
ウィークリーマンションやマンスリーマンションは旅館業法ではなく宅建業法でくくられています。
でも本来ならウィークリーマンションというのも旅館業法のくくりなんです。
マンスリーは宅建業法の中に入っています。
短期の賃貸借という扱いになっているわけですが、そもそもこの賃貸借の中で寝具は提供してはダメということになっています。
実際には寝具も提供していますし、一週間という短い期間でも特に取り締まられたりはしていません。
実務的には部屋を貸す会社と寝具をレンタルする会社を分けて、同時に一つの会社で行っていないというだけの話です。
こちらも現段階では極めてグレーです。
グレーの領域からライトグレーの領域に移行することにあまり意味があるとも思えません。
でも民泊からウィークリーならともかく、マンスリーには少し向いていないような気がします。
例えば今の民泊ってワンルームで3人は宿泊します。
でも1ヶ月となるとそういうわけにはいきません。
2LDKなら6人7人、ホストによっては10人宿泊させます。
でも1ヶ月となるとこの広さでは無理ですよね。
何が一番ネックになるかというと、ベッドの数です。
4人で利用するのにベッド6台とかいりませんし、入れ替わる度にベッドを移動させたり、移動させれば保管しておく場所にも困ります。
簡単にはいかないと思うのですが、民泊全面解禁という言葉にはとてつもない魅力を感じてしまいます。
今民泊を利用している方のほとんどは外国人です。
日本国内の利用者って5%もいてないのではないでしょうか?
でもこれが解禁となると法人の出張や、国内旅行での利用が広がります。

昨年の国内旅行者数でいうと、約6億人。うち日帰り旅行が約半数。
つまり約3億人の宿泊の需要があります。
しかも旅費が高いから旅行に行けないと思っている方にとっては、この民泊は絶好のチャンスになるかもしれません。
大阪で考えると3月、4月の観光シーズンにはホテルの宿泊料金が1人1泊1.5万円とかしていました。
でも民泊を使うと2人で1泊5千円という部屋がゴロゴロあります。
つまり宿泊代金を時期によっては1/6ほど軽減できます。
日本のホテル、特に首都圏や関西圏のビジネスホテルに泊まるくらいなら民泊でも何ら変わりありません。
こういったことを考えると国内宿泊旅行の需要はもっと増加するのではないでしょうか?
仮に一年のうち半数しか稼働しないとしても魅力的ではあります。
これに企業の出張などが絡めばもっともっと民泊の需要は発生しそうです。
稼働するならフル稼働させたい。
もちろんそう思うでしょう。
でも、まず合法的にお金を稼げるならこの日数制限を受け入れてもいいよう気もします。
今物件によっては家賃の3倍ほどの収益を民泊が生み出しています。
これは9割ほど稼働させてという話なので、これが5割稼働としたら。
それでも1.67倍の収益にはなるわけです。
オーナー様にとってはいい話ですよね。
でも賃貸を借りてするには少し寂しい数字です。
そこで残りの期間をウィークリーとかマンスリーで貸し出せないかという話に戻るわけです。
確かにこの残りの期間をそうした貸出をできれば、収益を向上させることができます。
でも、本来のこの180日という話も半分以上は居住用で使用するという大義名分があるわけですから、このウィークリー、マンスリーが居住用かどうかという議論にはなるでしょうね。
なので、どちらにしてもグレーな部分は残りそうです。

企業にとっても経費削減のチャンスですよね。

全然話が変わりますが、今日イチロー選手が大記録を達成しました。
日米通算4257本安打。世界一になった瞬間です。
そのコメントがまた素晴らしい。
『常に自分は人に笑われてきた。毎日練習していて、あいつはプロ野球選手になるのか?』、またメジャーに行った時に『メジャーでも首位打者になりたいと言った時に人に笑われた。でもプロ野球選手にもなったし、メジャーでも首位打者を取った。』。
格好いいですよねー。
思わずテレビ見ていて格好良すぎて、こんな文章挾んじゃいました。(笑)

人と同じことをしていては大成などしませんよね。
安全な橋、人が歩いた道ばかり歩いていては人の前に立てることなどないですよね。
そう考えるとウィークリーやマンスリーだけでなく、何か新しい部屋の利用方法がないものか考えることに意欲が湧いてきます。
また思いつけばここでつぶやいてみます。
いずれにせよ、民泊が合法化されればやらない手はないですよね。
その時は是非ご相談下さい。

イチロー選手おめでとうございます。