先日中古マンションの価格が上昇しているという記事を書きました。
『マンションは分かったから、うち戸建なんで戸建はどうなの?』
こういうご意見もあったので、今日はその話を。
たまには不動産ネタ書いとかないと何のブログか分からなくなりますからね。
中古住宅、戸建の価格設定のメカニズム、これは流通性、地価に大きく影響されます。
まず流通性があるかどうか?
駅から遠い、学校から遠い、地域的にあまり評判が良くない地域の物件は流通性が良くありません。
その地域で探しているお客様が少ないと価格設定が非常に難しくなります。
妥当性のある金額で売り出しても引き合いがない。
案内すらなかなか入らない。
もちろんネット広告やポスティングをしても効果が現れなかったりします。
結果、価格を下げざるを得ない。
こういうことに陥ることも少なくはありません。
建物が新しいうちは新築戸建との比較になります。
土地がいくらで買える場所なのか、そして建築費はいくらかかるのか?
土地から購入して新築を建築し、その価格以上に中古物件が高値で売れることはまずありません。
デザイナーハウス、よっぽど趣向を凝らした家なら別ですが、自分で新築を建てた方が希望に合う家になりますものね。
あまりに築年数の古い物件だと、建物をリフォームするより建て直した方が安くつくこともないわけではありません。
その場合は近隣相場の土地値から解体費用を差し引いた金額で取引されることがあります。
これが最低価格です。
ただ注意しないといけないことは、その土地自体がそもそも再建築可能の土地かどうか?
建築基準法上の道路に面していない場合は、建築基準法上の道路に繋がるまで道路所有者全員の同意が再建築には必要となります。
また建築基準法上の道路に面していたとしても、その道路に2m以上接道していないと再建築はできません。
この場合は、中古住宅として再利用するしかなくなりますので、価格は安くならざるを得ません。
また間口の問題、土地の形状の問題も出てきます。
現況で2間間口の家が建っていたとしても、再建築の際には隣地との間隔を現在の建築基準法に基づいて確保する必要があります。
地域によって格差はありますが、大阪市内の場合なら30cmは空けないといけません。
これも建築基準法では30cmですが、民法では50cmなので建築会社、設計士さんとの打ち合わせも必要になりますよね。
最低でも2間間口が建てれない土地は価値が激減します。
図面を引いたことがある方なら分かると思いますが、2間間口でも間取りのバリエーションはほとんど取れませんので、それ以下となると万人に満足の行く間取りは確保できません。
その分割り引いて考える必要があるということですね。
またいびつな形をした土地も同様に、間取りが取りにくい、建築コストが抑えにくいため割安になります。
戸建の場合は、その土地その土地により形が大きく変化します。
なので一概には判断しにくいのですが、周りに新築戸建が売れ残っていたり、価格がどんどん下がっているタイミングでは売却することをお勧めしません。
それは新築価格に中古市場は引きずられるからです。
逆に新築物件が近隣に存在しない。
あるけど昨年、一昨年より高くなってる。
と感じるのであれば売り時が到来しているかもしれません。
郵便ポストに入ったチラシを一目散に捨てるのではなく、参考資料として取っておいてもいいかもしれませんね。
土地値を調べるには国土交通省が毎年発表している路線価をチェックしてみるのがいいです。
去年に比べて上がっているな、逆に下がってるなという判断の目安には十分なります。
これは過去に遡って調べれますのでぜひチェックしてみてください。
いろいろと語りましたが、中古戸建の市場は数年前に比べて大きく上昇しているとは言い難い状況です。
ただインバウンドの影響で地価自体が大きく上昇している地域では例外です。
先程路線価の話をしましたが、路線価と実勢価格とは異なります。
路線価程度の実勢価格しか付かない地域、路線価の倍ほどで取引されている地域、そして需要高騰で路線価の3倍も4倍もで取引されている地域があり、一概には言えないところもあります。
取引事例などを包み隠さず教えてくれる業者さんがいればいいのですが、不動産屋さんは自分に都合のいい事例しか引っ張ってきません。
一般顧客でもこの取引事例が見れるような革新的な出来事が起これば別ですが、今のところはその兆候は残念ながら見受けられません。
なので真実をきちんと伝えてくれる専門家が必要なわけです。
まぁ、でもそんなことを言ってれるのも長くて数年ではないでしょうかね?
消費者に不利益があること、不動産屋にだけ都合のいいことなんていつまでも続くわけないですから。
必要とされるものしか残らない未来はもうすぐそこに来ています。
そして世の中に求められているものは必ず実現します。
ということは、自宅の価格査定は不動産業者に頼まなくても自己査定できる世の中が来るということです。
それまでは不動産の査定は当社にお任せくださいね。
安心と信頼のライフコンサルティングまで。
言ったことのないフレーズ織り交ぜてみました。(笑)
ご相談お待ちしてます。(笑)