本日大阪市住吉区の新築アパートの決済が終了しました。
新オーナー様は兵庫県にお住いのオーナー様です。
こちらの物件は総戸数12戸。
全ての居室が30平米を超える1LDKの間取りとなっております。
オートロック付、脱衣所付の単身の方でも新婚の方でもお住まいになれる使い勝手の良い間取りとなっています。
性能評価書も付いている物件で劣化等級3を取得している物件なので、今回も30年の長期ローンでご融資となりました。
金利はお教えできませんが、かなりの低金利です。
安定して満室稼働していただき、また次の物件購入につながっていただければと思っております。
最近この手の新築物件のご紹介をよくさせていただいております。
これは物件がいいということはもちろん、融資が低金利で受けれるからです。
中古の一棟マンションは最近引き手数多で価格が上昇し、その分利回りが低下しています。
耐用年数の加減で融資期間も長く引くことができません。
なかには4%を超える金利で30年という長期で貸してくれる金融機関もあるのですが、この低金利の時代に3%を超える金利で調達してしまえば将来の金利上昇リスクに耐えることができなくなってしまいます。
なので、低金利での融資が受けれればという条件のもと物件のご紹介をさせていただいております。
新築アパートへの過剰融資に警告というニュースが先日報道されていましたが、これはハウスメーカーが遊休地を所有している地主に対し、金融機関とタイアップし超長期での融資をどんどん実行していることに対しての警告です。
以前こういったハウスメーカーに建物の見積もりを取ったことがありました。
今回と同じような1LDKのアパート建築です。
その時見積書を見てビックリしたのですが、一戸あたり1,000万円を超えていました。
『うちはサブリースも付いていますし、オーナー様は何もせずに家賃収入だけ得ることができます。』
『なのでこの価格はある程度仕方ないことです。』
『あー。そうですか・・。でもこれなら表面利回りでも回りませんよね?』
『はい。うちは土地持ちのオーナー様が中心なので。』
土地から購入して始めようとしている方はハナから相手にしてくれません。
だって一戸1,000万円なら今回の売買価格総額より・・・
金融機関も抵当のないサラの土地を抵当に入れますし、そもそも相続税対策という名目のもとに建てているわけですから、資産家の方を中心に融資していますから大丈夫。
そういう理屈でしょう。
でもお客様は東京や大阪の中心地の地主ばかりではありません。
賃貸住宅が周辺に建ってないような場所にもどんどん建築されていますから心配になります。
結局は収入に対しての返済比率があっているかどうかの話です。
資産家の土地持ちのオーナーが1%を切る金利で融資を受け、返済比率が50%を下回っていれば何の心配もないでしょうが、返済比率が70%を上回ってくるようだと心配です。
ハウスメーカーのシュミレーションを見せてもらったことがありますが、その辺りのリスクに関してはあまり触れられてはいませんでした。
相続税対策で建築している地主さんは建物が老朽化してくる頃にはひょっとしてこの世にいないかもしれませんが、残された家族が借金を背負う可能性があります。
この問題が大きく露呈してくるのはまだまだ先の話かもしれませんが、そうなる前に警鐘を鳴らしておこうという話ですよね。
地主さんがアパートを建築する際には売却を視野にいれることはありません。
30年後、35年後に返済が終わった時に残された家族が安定して過ごせる。
こんなイメージかもしれません。
でもその間維持することが難しくなることを想定していません。
家賃が下落して空室が増えてくる。
外壁や防水などの大規模修繕も必要になってくる。
支払いは30年間、35年間減るわけではない。
なので返済比率が重要なのです。
持ち続けるしか選択肢がない。
こういう状況で不動産投資をしてはいけません。
不動産は売却するタイミングを見計らいながら所有しておく。
これが賃貸住宅を所有している一番のメリットです。
所有している間はキャッシュフローで稼ぎ、いいタイミングで売却して売却益を得る。
なので、常に残債と現在の自分の不動産の価格を把握しておくということが重要になります。
よく長期譲渡と短期譲渡の境目で売却を見送るケースが見受けられます。
もちろん税金が20.315%と39.63%で大きく変わりますから気になるのは当然ですが、この譲渡所得は利益が出た場合に支払う税金です。
ということは、
『儲かっているからいいじゃん。』
長期譲渡で1,000万円の利益の税金203.15万円を払って残る現金796.85万円より、短期譲渡で1,500万円の利益の税金594.45万円を支払った残りの905.55万円の方が手残りが大きくなります。
つまり税金云々よりどのタイミングで売却するのが有利なのかという判断の方が大切です。
そういった意味でも
家賃の変動が起こりにくい間取り、立地を選んでおくことが最も重要になります。
そこさえきちんと押さえておけば、毎月のキャッシュフローだけでなく売却益をも生み出す可能性が高まりますので物件選びは重要ですよね。
今年もどんどん新しいオーナー様が誕生できるように物件の仕入れを頑張ります。
そして一棟だけでなく、二棟、三棟とつながっていけるような物件提案をしていければと思っていますので、みなさまもお気軽にご相談くださいね。
お待ちしております。