昨日は大阪府が開催する
第1回 いわゆる『特区民泊』(国家戦略特別区域外国人滞在施設)の認定申請に関する説明会に参加してきました。

午前11時からと14時からの二回開催されたみたいですが、100人の定員に対してすぐ申込みが殺到したみたいです。

私は11時からの説明会に参加してきました。
まず、審査基準としては
1)滞在させるのに賃貸借契約を締結して使用させること
2)実施区域に該当すること
*実施区域については下の地図を参照してください

地図をご覧いただいたら分かるように、今回の大阪府の説明会の内容には大阪市や堺市などは含まれません。

3)期間が7日以上であること

4)1.床面積が壁芯で25平米以上

2.出入口、窓には鍵をかけれること

3.居室と居室、廊下などの境は壁作りであること
*パーテーションなどで仕切っているだけではダメ

4.エアコン、ストーブなどの冷暖房設備があること

5.台所、浴室、便所及び洗面設備を有していること。
台所は流水設備を備えた流し台及び調理用の台があること。
浴室は浴槽を有すること
洗面設備は台所と別に設けること

6.寝具、テーブル、椅子、収納家具、調理のために必要な器具または設備、及び清掃のために必要な器具を有すること。
調理器具は電子レンジ、コンロなどの加熱できるもの。
掃除機、雑巾、ゴミ箱を有していること。

5)1.寝具は清潔なシーツに取り替えられていること
2.ゴミがないこと
3.ネズミ、昆虫の発生がないこと
4.居室内の清掃がなされていること

6)施設の使用方法に関する外国語を用いた案内などは次の通り行うこと
1.対応できる言語をホームページなどに記載していること。
*1つ以上の外国語言語が必要
2.滞在に必要な役務の提供を口頭、文書の交付、映像など直接説明できるための体制があること。
*テレビ電話などでもOKだが対面式が望ましいとしている
3.注意事項などの案内を備え付けていること
4.水道水以外の水を用水として使用する場合には水質基準を満たしていること
5.廃棄物の処理体制を整えていること
6.滞在者の病気、事故、事件、火災等の緊急事態に備え、滞在者と常に連絡できる体制を整えていること
7.施設の使用方法に関する案内に次の注意事項を記載すること
ア)設備の使用方法
イ)ゴミの廃棄の場所、日時など
ウ)騒音を発生させないなど近隣住民の保全への配慮
エ)緊急事態が発生したときの通報先及び初期対応の方法
オ)消防署、警察署などの連絡方法
8.テロ対策、感染症対策として以下の措置を講じること
ア)滞在者名簿(滞在期間、氏名、住所及び職業、国籍、旅券番号)を作成し3年以上保管すること
イ)滞在者名簿の記載方法、保管方法を取り決めておく
ウ)滞在者に旅券の呈示を求め、複写し保管する
エ)滞在開始と終了の際には対面又は映像等により名簿と使用者が同一か確認するための体制を整えていること
オ)契約期間中は少なくとも一回は使用状況の確認を行うこと
9.近隣住民に説明を行うこと
ア)賃貸マンションにあたっては他の入居者
イ)建物の外壁から20m以内の使用者
近隣住民からの苦情に24時間以内に適切に対応できるよう窓口を設置し、責任者の氏名、電話番号等を記載した文書を配布していること
10.消防法令に適合していること
11.区分所有の場合には承諾を得れていること

以上の内容になります。

これとは別にガイドラインというものが定められていて、ここにはまださらに厳しい規定があります。
まず問題になるのが、建物の検査済証の提出が義務づけられています。

次に新耐震基準以降の建物(昭和56年5月31日以降に建築確認を受けたもの)もしくは、耐震改修を済ませた物件であることという規定もあります。

その他に分譲マンションの規定として、管理組合からの書面による承諾もしくは、管理規約に『民泊等の営業に供することに支障がない』旨の規定があることと書いています。

これはもう完全に不可能でしょ(笑)

大田区の条例から少し日が経ったので少し期待していたのですが、これでは結局有名無実化してしまう内容だと思います。

 しかも今回の条例によって認定申請にはこれだけ高いハードルがありますが、特に罰則規定は定められていません。

果たしてこの内容をクリアして認定申請する人がどれだけの数いてるのでしょうか?

ちなみに4月1日から施行されます。

重ねて言いますが、今回の条例には堺市や大阪市は関係ありません。
あくまでも上の地図のエリアだけの話になります。

大阪市でも先日条例が可決されましたが、その内容については詳しくはまだ発表されていません。

まさか、同じような7日というような規定はないですよね・・

国の施策では2日以上の滞在でとか、一人頭3.3平米以上などという案も出ているようですし、その結果如何では大田区の条例も大阪府の条例も変更する流れにもなるかもしれませんが・・

今回の説明会はがっかりでした。
肩透かしでした。

今問題になっている空き家問題の対策になるものでもなく、申請をしやすくして無秩序な民泊に一線を引くというものでもなく、ただただ自己保全の内容でした。

聞きに来ていた方がほとんどそう感じたのではないでしょうか?

空き家で困っている古家なら検査済証もなく、新耐震基準でない建物がほとんどですし、賃貸マンションのオーナーが民泊をしようとしても、大阪の単身用マンションなどほとんど検査済証がありません。

どういった物件を対象にして検証したのでしょうか?
大田区のように何事もないように無許可物件が増えていくのかもしれませんね・・