オーバーローンってもちろん聞いたことがあると思いますが、改めて。

物件価格と諸経費相当額をフルローンで買い、自己資金を一切使わない購入の仕方です。

物件価格以上のローンを組むことからオーバーローンと呼びます。

ただ最近はおかしな不動産屋さんも増えているため、物件価格+諸費用+余剰資金まで組み込むケースも増えています。

ただまともな金融機関はこんな形の貸付をしてくれません。

どうしてこのような形で借り入れができるのか?

一般の方にはさっぱり意味が分からないでしょうが、物件価格の書き上げをしています。

どういうことかというと、例えば不動産価格5,000万円のところ売買契約書を書き換え6,000万円で契約している形を取って、あたかも自己資金を用意しているように見せ、1割の600万円と諸費用の分を用意するから残りの5,400万円を貸してほしいと頼むわけです。

諸費用でいくらかかるかにもよりますが、一般的に物件価格の5%~8%が諸費用と言われていますので、この分まで賄えるわけです。

ただこれって私文書偽造って知っていました?

やばいと感じた方はまともな神経の持ち主です。

そんなのみんなやっているよと思った方は少し危険感を持つべきです。

『赤信号みんなで渡れば怖くない。』

この発想はやばくないですか?

みんなが渡っていても渡っちゃいけません。

サラリーマン投資家さんの中で数年で資産〇億とかで本を出している方がいますが、普通の金融機関は投資用不動産を購入するために物件価格の満額までは出してくれても諸費用分までは出してくれません。

一般的には物件価格の1割から2割は自己資金を用意してくださいねと言われます。

そりゃそうですよね。

不動産を購入して家賃収入で儲けようとしているわけですから、それなりに自己資金は用意しましょうよ。

これが普通の考え方です。

資産5億とすれば、物件価格が5億ですから自己資金1割でも5,000万円のキャッシュが必要です。

2割なら1億。

こんなにもともと持っている人なら何していても成功しますよね。

でも実際にはそうではありません。

物件価格と諸費用を先ほどのやり方で調達し物件を購入し、ほぼフルローンで購入しています。

現金(自己資金)を出していない人ほど物件購入に躊躇しません。

これはマイホーム購入する人でも同じです。

自己資金が少ない人ほど、購入への決断は早かったりします。

コツコツと500万円貯めてきた人は、物件を決断するまでに時間がかかりますが、50万円しか持っていないののマイホーム購入に踏み切る人は決断するのに時間を要しません。

『ローンが通ったら買おうかな。』

こう言わせることに対して時間はかかりません。

でもその中の多くは、せっかく購入した家の住宅ローンを払いきれずに、不動産が競売に掛けられてしまうわけです。

生活設計をまともに立てれていないから貯蓄がないのです。

それなのに

『家賃くらいの支払いなら払えそうだから。』

こんな単純な思い込みで住宅購入に踏み切ります。

投資用不動産でも同じです。

『自己資金なしで購入でき、毎月キャッシュフローがあるなんて夢みたいな話飛びつかなくちゃ損だ。』

こう思って不動産投資に踏み出す方が後を絶ちません。

そんなにうまくいくわけないじゃないですか。

売る側は何でこんな売り方をするのか?

それは先ほども言ったように、自己資金を持っていない人ほど組みやすい相手だからです。

購入した人がローンを払えなくなったって、マンション経営がうまくいかなくても関係ありません。

だって、

『頭金なしで家を買えたんだから感謝しな。』

『頭金なしでマンションオーナーになれたんだから感謝しろよ。』

こう思っているからです。

自分が売った物件が競売にかかったって何とも思っていません。

逆に

『売却の時にまた仲介手数料でも稼ごうか。』

こう思っているかもしれません。

そこにはお客さまに対しての愛はありません。

もともと日本には、不動産って一生に一回の買い物という認識が根付いています。

なので、一回購入したお客さまに次の住み替え時にまた購入してもらうという考え方はあまり持ち合わせていません。

よくできた営業マンは過去のお客さまからの紹介をもらったりしますが、そうあろうと思えば先ほどのような売り方はできなくなります。

私の場合、自宅(マイホーム)は一生に一回と思ったことはありません。

先日自宅の買い手が付き、売買契約を締結しました。(この話はまた後日ゆっくりと)

今の家は私が再婚する前に購入したマンションで、再婚し女の子が二人生まれた今の私の生活環境に適さなくなりました。

なので、また引越しします。

買い手が決まったので引越しすることになりましたが次の物件はまだ見つかっていないので、また一旦賃貸暮らしです。

今度は自宅兼事務所にしようとたくらんでいます。

自分のマイホームも今度で3回目になります。

1回目は失敗しました。

2回目はそれなりに満足いく購入になりました。

次回はさすがにもう家庭環境は大きく変わらないでしょうから長期間住むことになるでしょう。

でも、これも終の棲家にするつもりがありません。

だって最期は南の島に永住計画ですから。(笑)


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お客さまともこういう関係性でありたいのですよね。

今は家族が小さいからマンションかな。

子どもが大きくなったら郊外の戸建かな。

子どもが巣立って夫婦2人になれば都心のマンション斡旋してよ。

こんな関係でありたいです。

そのためには途中で破たんするような購入の仕方をあっせんするわけにはいきませんし、マンション経営でも同じです。

途中で破たんする売り方をするのではなく、2件目、3件目を購入してもらえる関係であり続けたいと思っています。

そのためにはやはり多少の自己資金を用意してもらい、安定かつ健全なマンション経営を行ってもらう必要があります。

自己資金が少ない人でも購入する方法はもちろんありますが、その分リスクを伴うことを理解してもらわなければいけません。

自己資金が潤沢な人と自己資金が少ない人との違いは毎月の支払額に影響してきます。

金額が大きくなればなるほどその差は大きくなります。

1億円の借り入れで金利が1%違えば、単純計算で金利の差が年間100万円生じます。

毎年ですからね・・・

私の友人で同じ年なのにすでに住宅ローンを完済した人がいます。

すごいですよね。

毎月7万円、8万円の支払いがなくなるわけですから、年間100万円づつ他の人より貯蓄に回せるわけです。

-100万円/年と+100万円/年。

この差は歴然でしょ?

この+100万円を3年間続ければ築古の戸建1件買えます。家賃が4万円ほど入るかもしれません。

そうなれば2年でほぼ回収、4年間で資産は倍増です。

こんな単純なシュミレーション通りいきませんが、失敗するシュチュエーションがフルローンにはたくさん潜んでいることに気付いていただけたでしょうか?

金利の差=今までの人生の評価です。

そしてこの金利の差がこれからの人生の資産形成に大きく影響していきます。

私はまだ、自分のお客様に比べて金利の差を埋め切れていません。

なので一旦リセットして自己資金を増やすことにしたわけです。

自分が言っていることを自分が実践しなければどうするのってことですから。

あなたが調達できる金利は今いくらですか?

ひょっとして1%切る金利で調達できる属性なのに、4%とかの金利調達とかしていないですよね??

もしそうなら、お付き合いする不動産屋さんとお付き合いする金融機関を変えたほうがいいかもしれませんよ。

今は積極的にご紹介できる物件はありませんが、私と一緒に不動産の勉強をしてみませんか?

不動産相談は随時受け付けています。

フルローンとかオーバーローンのご相談には応じれませんが、物件選びとか今後の不動産投資の進め方などアドバイスさせていただいております。

またお気軽にお問い合わせください。

お待ちしています。