先日のニュースです。
スルガ銀行の不適切融資が1兆円にものぼると。



融資総額3兆円の1/3になるということで株価は大暴落。
8/22はストップ安、8/23も続落となりとうとう株価は600円を割込みました。
1年前の今頃は株価2500円ほど。
1/5ほどまで下がっています。

地銀の雄と呼ばれていた頃ですね。
収益力が高く、どんどん貸出残高を伸ばし、他の銀行を見習えと金融庁の長官が言うほど。

そのニュースが新聞紙上を賑わすと、
『スルガ銀行?いい銀行じゃないか。使ってみようか。』
こう思った人もいたかもしれません。

こうしてどんどんと融資は行われていきました。

不適切融資
どこからが不適切なのだ?

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不動産の評価を取って、その評価以上に融資した?
これは不適切融資なのか?

預金残高を水増ししたことを知っていながら融資。
これはアウトか?
まぁ普通に考えてこれはアウトだな。
結局評価が足らない分を預金残高で担保してるっていう理屈になるのなら、評価以上に融資したってこれもアウトか。

あとは何だ?
評価が足らない分をカードローンで貸付け、その借入金額を購入代金に充てる。
うーん。これもアウトだな。

ん?
じゃあ逆に何がセーフなのだろう?
購入時の諸費用と不動産の物件価格の2割を頭金で用意する?

スルガ銀行の金利で借りる人でそんな人はいるのだろうか?
2割と諸費用を頭金で用意すれば、もっともっと低金利の金利で融資が借りられます。

あっ。
金利は高いけど、返済期間が長いんだ。

他行なら10年の返済期間だけど、スルガ銀行なら25年、30年借りれるから、それなら金利が高くても借りるかもしれない。

でも、ちょっと待てよ。
他行で10年ってことは、耐用年数が残り10年、もしくは10年未満ということだよね?

ってことは、耐用年数が少ないのを知っていて、その上で耐用年数を超え返済期間を延ばしている。
ありゃ、これも不適切融資だ。。。

となると、不適切融資は1兆円じゃなくて3兆円ほぼ全部かもしれないですね。

まぁそうだとしても、価値0の不動産に対して3兆円を融資しているわけでもないし、せいぜい8千万円の価値に対して9千万円、1億円を貸し出してるだけなので、焦げ付くとしても2割の6千億円ほどでしょうか?

最近競売市場に、スルガ銀行の抵当権が付いた収益物件がちょくちょく登場します。

借入金に対しての返済金額と家賃収入と比較すれば、満室近い状況なら必ず返済できる金額になっているはずです。

賃貸借契約の賃料を水増ししていれば論外ですが。
競売にかけられるということは、返済が滞ったということです。
一回、二回の滞納では競売にかけられません。
慢性的に払えない状況に陥ってしまっているということです。

賃借人が退出すれば内装工事を施します。
その内装工事費用がなかった?
新賃借人が決まったら、部屋付してくれた業者さんに手数料を支払います。
その費用がなかった?

自己資金をあまり出さずに不動産物件を全額融資で買う。
このことに否定するつもりはありません。
それでも自分に有利な条件(低金利とか長期返済とか)で貸してもらえるならいいんですよ。
まぁ、そういう人は物件代金の満額借りていても他に資産をお持ちでしょうから、内装工事費用がないとか、業者に支払う手数料がないって話にはなりませんものね。

でもこの競売にかけられている物件の元オーナーさまたちは、物件価格と諸費用まで全額融資、しかも一部はカードローンで7%、8%という話も聞きました。
自己資金が手元にあるオーナーなら、今の時代この金利で借りることの危険性に気付かないわけがありません。
すぐに手元資金で内入れするでしょう。
しない理由は?
手持ち資金がないからです。
手持ち資金がないから、賃借人が退出しても内装工事代金がない。
→募集できない
→家賃収入と支払い額の差が縮まってくる
→維持管理の費用もない
→賃借人が退出する
→内装工事の費用がない
→募集できない
もうまさに悪循環。

不動産投資で大きな借金があり、しかもカードローンの借入まである。
追加で融資してくれる銀行なんかありません。

こうなるのはわかっていましたよね?

銀行は消費者の味方ではありません。

晴れている日に傘を貸し、雨が降ったら取り上げる。

バブル末期の時そう揶揄されました。

サラリーマン投資家に対しては、今まさにそういう局面です。
〇年で総資産〇億。
この響きに騙された方も多かったのではないでしょうか?

サラリーマンの生涯年収が3億円といわれる今の時代です。
資産〇億って、とても魅力のある響きです。

こうして、まんまと銀行と悪質な不動産屋さんの口車に乗ってしまった人たちは、長年働いた退職金まで受け取る権利さえ失ってしまうかもしれません。

でも手立ては残されています。

定年退職まであと何年あるか?
それだけの時間があれば対策は十分に練ることができます。

ここからは悪知恵です。

ブログではとても書けません。
どんな絶体絶命の窮地でも解決策はあるのです。
もちろん、その人の覚悟と背景にもよりますが。

ただ、無傷で乗り切れるほど世間は甘くありませんが、人生をやり直すチャンスは誰にでも残されています。

結局は相談できる相手がいるかどうか?
ただそれだけの話です。

購入前に相談しておけば。
融資を受ける前に相談しておけば。
空き室が出たときに相談しておけば。
ローンを滞納する前に相談しておけば。
いくらでもチャンスはあったのです。

でも最後の、競売にかけられる前に相談しておけば。

この機会がある方ならぜひ一度ご相談ください。
まだ助かる方法は残されているはずです。

金持ち父さん貧乏父さんの本を読んだ方で不動産投資を始めた方は多いはずです。

でも、これってアメリカの話なんです。
アメリカはノンリコースローンといって、不動産で失敗しても他の資産に及ばない仕組みです。

でも日本はご存知の通りリコースローンで、一つの不動産で失敗したら他の資産で弁済しなくてはいけません。

アメリカ大統領のトランプさんが何回か破産しているという話もありますが、あれも不動産で失敗した分競売で売却されたっていう話で、他の不動産で成功した資金で財をなしました。

日本とアメリカは違うのです。
アメリカの不動産向け融資の金利が高いのも同じ理由です。
日本で不動産向け融資の金利が安いのも同様です。

なので、高金利の不動産融資に手を出してはいけません。
手を出すなら短期売却の出口の決まっている物件だけにするべきです。

その辺の話は不動産屋さんであるなら、誰でも知っている話です。
ただ自分の顧客に言わないだけで。

不動産の世界、私自身は信用と信頼の世界だと思っています。
私がお客様の家族構成、資産背景、将来のビジョンを聞きこむのもそのためです。
そのうえで提案する。
ごくごく当たり前の話です。

資産背景だけ聞いてくる担当者なら、聞く耳を持ってはいけません。
居住用物件の場合ももしかりです。

超高額な買い物である不動産、失敗すれば他の資産にも影響を及ぼす不動産、せめて購入窓口くらいはしっかりと選びましょうね。

スルガ銀行の貸出残高3兆円、どのくらい被害者が将来出てくるのでしょう?
購入者の多くは三為と呼ばれる中間省略により、業者から購入しています。
この場合、1年間、2年間の家賃保証を受けていることも多いそうなので、露呈してくるのは来年・再来年かもしれません。
このタイミングで収益不動産市場は価格下落に転じる可能性もあるかもしれません。
耐用年数OVER、競争性のない20平米未満の単身用一棟マンション限定かもしれませんけど。

築浅物件、ファミリータイプの物件は低利回りでも相続税対策、事業用買替物件対策として需要は高いままです。
低利回りの分、低金利で資金調達できる方限定にはなってきていますが。

今日も業者さんに聞いた話では、資産家の方々は地銀レベルでアパートローン0.5%とかで借りているそうです。

何買っても収支あいますよね・・・

そこまでの属性をどう作り上げていくか?
今すぐは無理でも長期計画を立てていけば誰でも十分可能です。

それまではひたすら勉強あるのみ。

物件を見極める目を養うのみ。

単純な話です。

そう思っている方はぜひ、L-styleClubにご入会ください。

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会員様にはスマートロックを発行しますので、人数限定になってしまいそうです。

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